新たな知識はどんどん必要になる
高度先進医療の技術が幅広い診療分野で活用されるようになり、従来は治療が不可能であった疾患への対応ができるようになってきました。その結果、医師や看護師をはじめ、先進医療に携わる医療スタッフにも、これまでとは異なる新たな知識が要求されるようになってきています。先進医療が提供される医療機関では、国内では普及していない医療機器を使用しての治療や、法律で承認されて間もない医薬品を使用するなど、最新の技術を活用した治療が多く行われます。
そのため、先進医療に取り組む医療機関では、新たな医薬品の作用機序に対する学識や、医療機器のデータの検証方法などを学ぶセミナーなどが開催されている事が多く、高度先進医療に携わる医療スタッフの参加が義務付けられているという特徴が挙げられるのです。また、高度先進医療の技術は、遺伝子を用いた検査でも多く活用され始めているため、患者のケアを担当する看護師と、臨床検査技師などの医療スタッフが連携し、複数のデータ解析を行いながら治療を遂行する事が特徴です。
そのため、遺伝子診断で先天的な疾患の予見が可能になることに加え、治療の有効性などを未然に確認する事も出来るようになり、患者にとってもより効果的な治療法が適用されるようになります。これらの理由から、先進医療では複数の医療スタッフが会議などで最適な治療方針を考案するので、円滑な情報伝達が可能な組織が構築されているという特徴が見られます。